鍼治療、どの位痛いの?
実際、鍼の痛みってどうなの?
鍼に興味があるから一度、受けてみたい、でも怖いしな、、どうしよう。。。
という方も多いと思います。
一番の理由は、やはり「痛いのではないか!?」ではないでしょうか。
よくある質問のところでも書きましたが、ここではもう少し詳しく説明します。
よく巷では当院の鍼は痛くありませんとか、髪の毛くらいの太さの鍼を使用していますとか
痛くありませんよアピールが多いですね。
本当にそうなのでしょうか?
はい、本当にそんなに痛くありません!
そんなに痛くないってことは少しは痛いの?と聞こえてきそうですね。
はい、少し痛いです。(笑
そりゃ、鍼を刺すんですよ、まったく痛くないのは神経が麻痺してしまっているってことです。
痛みを感じないほうが怖いですよ!
じゃあ、やっぱり止めようと思わないでくださいね、もう少し説明させてください。
世間のイメージですと恐らく、鍼を刺す=注射を刺す ではないでしょうか?
同じように、針を刺すから一緒なのではないかと思うかもしれませんが、それはまったく違います!
注射のほうがず~っと痛いです!
これは間違いありません。
大きな理由が2つあります!
というのは、注射は薬などを注入するため、針の中にストローのように穴が空いています
ですから、その分太いです、お分りになりますよね?
鍼灸用の針は穴が空いていません、ですから、注射針に比べたらずっと細いです。
実際に注射針は直径が0.7~0.9mmというのが一般的です。
一方、鍼灸用の針の太さは細いもので0.16mm、太くても0.5mmくらいです。
(美容鍼はもっと細く0.1~0.14mmの鍼を使います)
ちなみに髪の毛の太さが0.08~0.15mmくらいです。
そして、もう1つの注射針との痛みの違いの理由は
注射は腕の血管(そこそこ太い血管です)を狙って刺しますよね、それは痛いですよ。。
いっぽう、鍼灸の鍼は「経穴(ツボ)」や「凝って固くなっている部分」を狙って刺します。
血管を狙って刺すわけではありません、刺す深さも鍼灸院によって違いますが
浅ければ2ミリくらいだったりします。
さらに最近の鍼灸用の鍼というのは、痛くないように先端が少し丸みを帯びており
皮膚へすんなりと入るように工夫されています。
注射の針に比べたら、なんともないというのはわかっていただけるのではないでしょうか?
なんとなくわかった、でも、ちょっとは痛いんでしょ?
はい、ちょっと痛いです。
ここでまた痛いの種類が分かれます!
まず刺す瞬間が痛いのではないか?ではないでしょうか?
ここで少し専門的な話をします。
皮膚には痛覚の他に触覚、圧覚、温覚、冷覚の5つがあります。
そして、数でいうと痛覚が一番多いのです。
1cm四方あたりに、温覚、冷覚が4~8個、触覚、圧覚が10~20個
そして痛覚はなんと100個以上もあるのです。
これはなぜかというと、痛みは危険の知らせですね、生命が生き残るために
獲得した必要なセンサーです、仕方がありませんね、というか感謝です。。
なので、鍼を刺したときに、この痛覚に当たってしまう時があります。
これを「切皮痛」といいます。
感覚でいうとチクっという痛みです。
これは悪い痛みです、ガマンする必要はありません、すぐに教えてください、抜いて打つ場所をずらします。
では痛覚に当たらなければ痛くないのでしょうか?
はい、痛くありません、恐らく鍼が入ったことさえ分かりません。
ただこの痛点に鍼が当たることはあるにはあります、しかしそんなに心配するような
ことでありません、本当にちょっと痛いだけです。
(たまに年配?の鍼灸師はこれを無視する方も居るのですがそれは良くないと思います!)
当院はすぐに打つ場所を変えますのでご安心ください。
わかった、でも、奥の方に行くと痛いんじゃないの?というのもよ~く聞かれます。(笑
痛くありません!
なぜなら、痛覚がないからです。
でもHPに痛いって書いてあるじゃん、それはどうなの? ですね。
はい、痛いです。
でも痛みの種類がまったく違います!
これが上記で書いた痛みの種類が分かれるということです。
皆様が漠然とイメージする鍼の痛みというのは、鍼が刺された瞬間と刺さっている時の痛みだと思います。
先ほども書きましたが、痛点に当たらなければ鍼が入る瞬間というのはまったく痛みはありません。
また鍼が体内に入っても、どのくらいの深さが入ったかもまったくわかりません。
そのくらい痛みは無いのです!
私が他のページで書いている痛いというのは鍼の直接の痛みではないんです。
では何か?ですね。
それが「響き」とか「得気」という鍼独特の感覚のことです。
これは別途詳しく書いてありますので簡単に書きます。
凝っている部分や痛みを感じている部分に鍼が当たると、その部分の筋肉に異物が入ってきたので
ぎゅ~と収縮します。
その際に神経にも刺激が行くので痛みを感じるのです。
なので鍼が刺さった鋭い痛みではなく、マッサージなどの「効く~~」という良い痛みです。
また悪い部分だからこそ響くので、悪くない部分は響きません=痛みはありません。
そして、この「効く~~」も慣れてくるとだんだんと心地よく感じてきます。
そうなると、もう鍼の痛みなんてなんとも無くなり、恐怖感も薄れ、人に勧めたくなりますよ!(笑