筋膜リリースと鍼
最近、筋膜リリースという言葉を聞くことが多いような気がします。
患者様からも筋膜リリースを受けたとか、筋膜ってなんのことですか?とかも聞きます。
それになんかよく効きそうな印象を受けますよね、筋膜リリースっていうフレーズ。(笑
筋膜というのは筋肉を覆っている薄い膜のことです。
その薄い膜が固くなって筋肉が固くなっているんだ、という理論です。
また筋膜は筋肉全体=身体全体を覆っているので、一部の筋膜が固くなってしまうと
全体に影響が出て、それで体が歪んでしまうのだとも言っています。
果たしてそうなのでしょうか?
それはその場合もある、しかし、それだけでもない、そしてほんとはそうかも!というのが私の意見です。(笑
説明していきましょう。
刺鍼する筋膜の個所による違い
まず筋膜というのは筋肉を覆っている膜なのですが、確かにその膜が固くなっている場合はあります。
一番上の鍼(①)は固くなった筋膜に刺さっています。
確かに筋膜が固くなっているので、その場合は固くなった筋膜に鍼が刺さるととすぐに反応があります。
それこそ刺して1~2ミリの深さで響きが出ます。(これを元にツボ(経穴)は表面にあるという人もいます)
筋膜だけが固くなっている場合は、これだけで効果が出ます。
果たしてこれだけで良いのでしょうか?
私の経験上、これだけでは足りないと思います。
2番目の鍼(②)を見てみましょう。
今度は筋膜を超えて筋肉の中まで刺しています。
確かに筋膜が固くなって影響が出ているときもあるが、筋膜の中の筋肉が固くなっている場合もあるのです。
その際は筋膜を超えてしっかりと中の筋肉の固くなっている部分を解さないと凝りは取れません。
ですから、この場合は筋膜リリースだけでは足りないと思われます。
ではこれでお終いでしょうか?
3番目の鍼③を見てください。
今度は骨まで刺さっています。
これは骨と筋肉が癒着を起こしてしまっている場合です。
先ほど、筋膜は筋肉全体を覆っていると書きましたが、ということは当然、裏というか奥側は
骨と繋がっています。
筋膜の表側、体表側は皮膚と接着していますから、手技によって解すことは可能だと思います。
ですが筋膜の裏側、奥側は骨と接着しています、当然手で直接触ったりすることは出来ません。
しかし鍼の場合は、それが出来るのです!
これが鍼の最大の武器というか長所です!
実際、症状の重い方というのは筋肉の奥の奥が非常に固くなっています。
本当に骨との癒着部分です、そこが固くなったままなのです。
そういう方はマッサージ等に行ったがすぐに戻ってしまうとか、全然効かないんですと
言われます。
それはそうです、指では届かない部分が凝ってしまっているのですから。
骨の表面の骨膜(骨にも骨膜という膜があります)と筋膜がくっついてしまっているのです。
そこに鍼を入れ込みます!
刺した感覚は煮詰めた飴に当たったような感じで、非常に固く粘りがある感じです。
そこを壊すというか剥がすというか、そんな感じで鍼を操作します。
鍼が入るとずっと固くなって血流が滞っていたところに刺激が行くので
「あ~~、効く~~」という感じです、人によっては唾液が出てくるくらい気持ち良く感じます。
また筋肉と筋肉が癒着を起こしている場合もあります。
この時の刺さった感覚は、ささ身に刺していたら急に砂肝に当たったような感覚です。
筋と筋の癒着が剥がれると、動きが非常に軽くなったり楽になります。
これが私の鍼による筋膜リリースです!
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